[プロフィール]
出身地:横浜生まれ、金沢育ち
アルバイト:テレビ局のフロアディレクター
好きな食べ物:納豆
好きな音楽:Every Little Thing
趣味:写真
小さい頃の夢は、お花屋さん、看護婦、ペットショップで働く、漫画家でした。 中学生の時は美術部に入っていました。高校では、化学部に所属し、高校3年生の文化祭の時にクラスの出し物の劇(創作)の主役をまかされ、その劇が最優秀賞を獲得し、クラスメイトとの達成感を味わいました。進学校だったので、毎日3時間くらいかかる宿題が出されて大変でしたが、私はコツコツやるタイプなのであまり苦ではありませんでした。 天文に興味を持ったのは中学生のときで、叔父さんにブラックホールに関する話を聞いたことがきっかけで、より天文に興味がわきました。 実は、高校1年生の時は、就職が安定していそうな薬学部に行こう思っていました。しかし、高校3年生のときに金沢大学のオープンキャンパスに参加し、実際に薬学部を見てみて、やっぱり薬学の仕事には興味がないと気づきました。 そこで、本当に興味のあることは何なんだろうと考えると、1番最初に天文学が思い浮かびました。観測天文学ができる大学を探したところ、屋上に望遠鏡があってしっかり観測ができそうな東北大学の天文学コースがいいなと思いました。
印象に残った授業は、5セメスターの天体物理学IIと天体物理学実習IIです。どちらも莫大なレポート課題が出され、毎週合わせて15枚以上のレポートを書いていました。たとえば、The Lienard-Wiechart potentialsから点電荷がつくる電場・磁場の式を手計算で導出したり、ブラックホールの降着円盤のガス降着量をプログラミングで数値計算したりしました。計算は大変ですが、授業で習ったことの復習になるし、何より終わったときの達成感はすごいです(笑)。4年生の卒業研究では、ダークマターハローの質量を調べるために、宇宙の中で活動銀河核(Active Galactic Nuclei:AGN)がどういう分布をしているかについて、銀河とAGNの空間的な相関を見て調べています。 天文学の研究をするためには、物理学だけでなく数学やプログラミングの知識が必要です。特にプログラミングができないと複雑な計算ができないので、もっと早くから勉強しておけばよかったと思いました。
天文学専攻では、学部生で就活をする人がほとんどいないんです。ただ、私は、大学に入学したときから就職しようと考えていました。 大学2年生の時に、テレビ局でのアルバイトで知り合ったお天気キャスターにあこがれて、その道に進もうかと考えました。 もともと天気予報図をテレビで見ることが好きだったし、台風の中継や情報を見ることも好きだったので、本格的に気象の勉強をし、気象予報士の資格を取ることにしました。そのために、教材を通信講座で購入しました。ただ、大学の勉強も忙しく、その教材に手を付けられたのは2年生の終わり頃でした。そして、3年生の夏に初めて試験を受けたのですが、学科は合格したものの実技がダメでした。なので、3年生の冬に再度受験し合格しました。試験対策としては、アルバイト先の気象予報士の方や、大学で気象学を専門としている教授にわからない点を質問して解決したり、過去問をひたすら解いて勉強をしました。
最初はお天気キャスターを目指していたのですが、お天気キャスターは多くの人が契約社員なので不安定な仕事だと親に言われ、お天気キャスターの夢はあきらめました。それでもやはり気象に関わる仕事がしたくて、就職活動では気象会社2社とテレビ局1社にエントリーし、気象会社1社から内定をもらいました。 就職活動を進めるにあたり、私は時事問題に弱かったので、新聞を取り、政治や経済の勉強もしました。 また、面接の練習を友達に頼んで一緒にやってもらいました。おかげで、本番では緊張しましたがなんとか乗り切ることができました。
来年からは東京で、気象予報や防災対策、環境に関わる仕事などをします。 社会人になったら、天文学専攻で鍛えた、困難な課題でも最後までやり続ける辛抱強さをいかしたいですね。例えば、真冬に天体観測の授業で何時間も屋上で観測していたとき、寒すぎて観測をやめたくなったのですが、結果が出るまで絶対にやめないと思って続けた経験があるので、つらい仕事も乗り切れると思います。
天文学専攻を志望する高校生へメッセージをお願いします。
理学部は就職がないと言われますが実際心配することはありませんよ!天文学を本当に勉強したいなら、ぜひ大学で勉強してほしいと思います! 天文学をやりたいと思って大学に入っても、色々な勉強をしていくうちにまた別のことに興味を持つかも知れないし、大学で勉強することで視野が広がると思います。
これから就職活動をする大学生へメッセージをお願いします。
興味があることは長く続けられると思うので、仕事を決めるときも本当にやりたい仕事を見つけてほしいと思います。もし、自分のやりたい事が何なのか分からない時は、就活サイト等を使って、色んな企業を調べてみると、おもしろいと思える仕事が見つかるはずです。本当にやりたい仕事が見つかれば、就職活動をするモチベーションもあがると思います。
最後に、修士課程へ進学する大学生へメッセージをお願いします。
大学院では、学部生にはできないような高度な研究ができると思うので、今しかできない研究を楽しんでください。